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No.115
ゲゲゲの謎を2回見てきました。以下乱雑感想
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・因習村ー!!陰鬱的な空気感、外からやってきた者への嫌悪感、外から見たら異常でしかない風習とそれに慣れた人々……などなど、閉鎖的空間ならではの描写がたくさん見れました。因習村的な作品に触れるのは今回が初めてだったのでいろいろと打ちのめされました……。途中で一旦劇場出るか悩んだところも含めて良かった。
・水木という男が好きだ。戦地から生き延び、死ぬことが怖い、のし上がっていい生活をしたいという極めて人間的な望みを持っているところにまず「こいつ好きだな」と思いました。それでいて龍賀一族に取り入るための打算も含めて沙代ちゃんに近づいて甘い約束をしたけど、沙代ちゃんの境遇を知ったことでそんな一族も、それに憧れていた自分にも嫌悪して嘔吐したり、沙代ちゃんの望みを叶えることはできないときっぱり言いつつも悔恨を消せなかったりと、非情に徹しきれないお人好しな部分もあって、どうしようもなく人間臭くて泥臭くてどんどんと惹かれていきました……。自分が望んでいた暮らしを提示されても「つまんねえ」で一蹴できるくらいに変わっていったところで泣いてしまった。
・ゲゲ郎もすごくいいキャラでした。cv関俊彦は反則だよ!と言いながら見に行ったのですが、飄々としていて「人間は嫌い」と言いながらも水木や時哉くんへの情があったり、奥さんへの変わらない愛を持っていたり、泣き上戸でお風呂好きなちょっと俗っぽいところもあったり……。なんというか属性の大渋滞。そんな彼が人間を守るため、自分の息子や水木が生きるために命を投げ出すところで、ああ、ゲゲ郎の根っこは曇りなき善で、彼もまた人間を愛しているのだなと感じて、もう涙が止まらなくなりました。
・水木とゲゲ郎のバディについて。最初はお互いいけ好かないというか、目的が一緒だから手を貸してやるか……くらいで行動していたと思うんですけど、共に過ごして言葉を交わしていくうちに確かな信頼が芽生えていく過程が……もう……。二人が一緒にいたのはほんの短い時間だったのに、「相棒」と呼べるほどの絆が生まれていたのがもう。記憶喪失になった水木の心に唯一残ったのが桜の花とゲゲ郎の後ろ姿だったとこで心のダムが決壊しました。あと墓場で飲み会してるシーンで、水木が吸ったタバコをゲゲ郎に差し出して、ゲゲ郎もそのまま吸うってシーンがあって最高でした。間接チッスやん???(昭和とか戦地だと一つのものを分け合うのも当たり前だったかもねーという話を聞いてまあ納得した)
・とにかくもう喫煙の描写が多いんですよね。老若男女問わず成人済みのキャラなら至る所でタバコ吸ってた。喫煙シーン大好きオタクなのでずっと目で追ってしまいました。列車内の喫煙とか、冒頭でも書いた閉鎖的な村での住人の結束感とか、良くも悪くも昭和の世界観がしっかりと描かれていたと思います。
・cv石田彰になるべくして生まれた石田彰がいた。糸目で胡散臭くて陰陽師なのはもう平成のキャラ造形じゃないですか?最後にはきっちりやってくれましたしね!
・沙代という少女がどこまでも哀しくて。水木に助けを求める姿も、自分の境遇を呪いながら生きるところも、果たされない淡い恋心も全部好きです……。ただ水木は王子様ではなく人間なので沙代ちゃんの理想は叶えられないし救いの神にもなれないんですよね。恋心が憎悪に変わる瞬間、ぞくっとしました。好意が大きければ大きいほど悪意も大きくなるんですよね。そして何より自分に危害を加えた者の殺し方がエグい。PG12じゃだめだろ。
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咽せ返るくらいの昭和の香りと血生臭さが漂い、陰鬱な展開も多かったのですが、ゲゲ郎と水木という一筋の希望にすべて救われたなという感じでした。もっと語りたいけどこれ以上長くなると収拾つかないや!
添付は落書き水木とゲゲ郎。
#映画感想
#ゲゲゲ
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2023/11/30(Thu) 02:32
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・水木という男が好きだ。戦地から生き延び、死ぬことが怖い、のし上がっていい生活をしたいという極めて人間的な望みを持っているところにまず「こいつ好きだな」と思いました。それでいて龍賀一族に取り入るための打算も含めて沙代ちゃんに近づいて甘い約束をしたけど、沙代ちゃんの境遇を知ったことでそんな一族も、それに憧れていた自分にも嫌悪して嘔吐したり、沙代ちゃんの望みを叶えることはできないときっぱり言いつつも悔恨を消せなかったりと、非情に徹しきれないお人好しな部分もあって、どうしようもなく人間臭くて泥臭くてどんどんと惹かれていきました……。自分が望んでいた暮らしを提示されても「つまんねえ」で一蹴できるくらいに変わっていったところで泣いてしまった。
・ゲゲ郎もすごくいいキャラでした。cv関俊彦は反則だよ!と言いながら見に行ったのですが、飄々としていて「人間は嫌い」と言いながらも水木や時哉くんへの情があったり、奥さんへの変わらない愛を持っていたり、泣き上戸でお風呂好きなちょっと俗っぽいところもあったり……。なんというか属性の大渋滞。そんな彼が人間を守るため、自分の息子や水木が生きるために命を投げ出すところで、ああ、ゲゲ郎の根っこは曇りなき善で、彼もまた人間を愛しているのだなと感じて、もう涙が止まらなくなりました。
・水木とゲゲ郎のバディについて。最初はお互いいけ好かないというか、目的が一緒だから手を貸してやるか……くらいで行動していたと思うんですけど、共に過ごして言葉を交わしていくうちに確かな信頼が芽生えていく過程が……もう……。二人が一緒にいたのはほんの短い時間だったのに、「相棒」と呼べるほどの絆が生まれていたのがもう。記憶喪失になった水木の心に唯一残ったのが桜の花とゲゲ郎の後ろ姿だったとこで心のダムが決壊しました。あと墓場で飲み会してるシーンで、水木が吸ったタバコをゲゲ郎に差し出して、ゲゲ郎もそのまま吸うってシーンがあって最高でした。間接チッスやん???(昭和とか戦地だと一つのものを分け合うのも当たり前だったかもねーという話を聞いてまあ納得した)
・とにかくもう喫煙の描写が多いんですよね。老若男女問わず成人済みのキャラなら至る所でタバコ吸ってた。喫煙シーン大好きオタクなのでずっと目で追ってしまいました。列車内の喫煙とか、冒頭でも書いた閉鎖的な村での住人の結束感とか、良くも悪くも昭和の世界観がしっかりと描かれていたと思います。
・cv石田彰になるべくして生まれた石田彰がいた。糸目で胡散臭くて陰陽師なのはもう平成のキャラ造形じゃないですか?最後にはきっちりやってくれましたしね!
・沙代という少女がどこまでも哀しくて。水木に助けを求める姿も、自分の境遇を呪いながら生きるところも、果たされない淡い恋心も全部好きです……。ただ水木は王子様ではなく人間なので沙代ちゃんの理想は叶えられないし救いの神にもなれないんですよね。恋心が憎悪に変わる瞬間、ぞくっとしました。好意が大きければ大きいほど悪意も大きくなるんですよね。そして何より自分に危害を加えた者の殺し方がエグい。PG12じゃだめだろ。畳む
咽せ返るくらいの昭和の香りと血生臭さが漂い、陰鬱な展開も多かったのですが、ゲゲ郎と水木という一筋の希望にすべて救われたなという感じでした。もっと語りたいけどこれ以上長くなると収拾つかないや!
添付は落書き水木とゲゲ郎。#映画感想 #ゲゲゲ